英海軍の最新鋭空母クイーン・エリザベスが11日、アジア展開の一環としてシンガポールに寄港し、5カ国合同演習に参加した。

 4日から18日にかけて、イギリス、シンガポール、オーストラリア、マレーシア、ニュージーランドの5か国が、南シナ海の国際水域で軍事演習を行った。今回の演習は当初「5カ国の盾」と呼ばれていたが、今年は「5か国防衛取極(FPDA)」締結50周年を記念するため、特別に「2021年5カ国ベルサマ・ゴールド」と改称された。

 1971年に締結された軍事同盟である「5か国防衛取極」では、5カ国のいずれかが武力攻撃や脅威にさらされた場合、5カ国は直ちに協議し、それに対して共同または個別にどのような措置をとるべきかを決定することが求められている。

 今回の軍事演習は、主にマレーシアとシンガポールの間の海域を中心に行われ、参加国は防空・対潜水艦演習、射撃・機動演習などを行った。演習には、人員2,600名、艦艇10隻、潜水艦1隻、海上ヘリコプター6機、海上哨戒機3機、戦闘機25機、支援機2機、指揮統制機1機が参加している。

 今回の合同演習は、空母打撃群のシンガポールとの関わりの始まりであり、クイーンエリザベスのシンガポール訪問は、英国とシンガポールの深く長期的な関係を示すものであると、英国国防省は9月9日に発表した。

 英国が発表した声明はまた、クイーン・エリザベス号打撃群は世界展開の旅程において、訪問や演習を通じて40カ国以上の国々と交流すると表明した。

 中央通訊社は、英国が強国間の競争が激化する中、軍事的な力の誇示を強めていることは、世界的な主張を再確認するためだと分析した。

(翻訳・吉原木子)