中国北京の天安門広場(Michael Day, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons)

 10月1日は中共による圧政が始まった日で、中国国内で「建国日」として祝われています。しかし、中国のグレート・ファイアウォール(インターネット検閲・ブロックシステム )の外では、この日を祝う国慶節への嫌悪感を表明する中国人で溢れていました。米RFAは 9月末に、Twitterで中国人に、「あなたは中国人であることを誇りに思っているか?」 という国慶節についての感想を募ったところ、「誇りに思えない」という意見が多く寄せられたといいます。ユーザーらのコメントの多くは現在の中国問題と関連しています。

 あるユーザーは「停電すると、すぐに文明世界とさよなら。中国人としての誇りはどこにある?」とツイートし、 中国の電気供給停止・制限措置に不満を漏らしました。

 またあるユーザーは「政府内には裸官ばかり。 彼らの家族は国外に住み、財産も国外に保有している。このような人たちが中国国民を代表して、中国人の利益のために働くことができるとは到底想像できない」とツイートし、中共の腐敗を批判しました。裸官とは家族を外国に居住させて国籍(市民権)を取得させ、国内で汚職などにより不正蓄財した財産を外国に送金し、本人は官僚として単身で中国国内にとどまっている中共幹部のことです。

 体制への不満のほかに「誇りがない。あるのは泣き寝入りのみ、困難に遭って解決できない時、泣き寝入りするのみだ」とどん底にいる人々の無力感や悲しさがにじみ出るコメントもありました。

 さらにこの「国慶日」が暗示している中国政府の正当性を真っ向から否定するユーザーもいました。 「中国本土は『中華人民共和国』という名を飾って詐欺を働いている。実際は中華人民でも共和国でもなく、中国の民衆が社会資源を所有する社会主義の社会でもない。 ただの半封建的官僚制と半独占資本による奴隷制度の社会である。 中共政権は、国民の自由を強制的に剥奪し、労働の機会を独占し、言論を禁止し、出産までコントロールし、国民を牛や馬のように扱い、奴隷になることを強要している。 中国本土の人間としては、良い奴隷であるというプライドしかないのだ」

 このほか、 中国との間に明確な一線を引く決意表明のツイートもありました。このユーザーは「これは笑い話だ、誰もが自分は中国人だと言いたくない、もしいるとしたら、彼らは中国を恥じているはずだ」と率直な感想をツイートしました。

 こういうことを中国国内で言うと、「国家転覆」罪などで捕まるかもしれません。 国民にとって「 国慶日 」ではなく「国難日」のようです。

(新時代Newsより転載)