習近平氏がこのほど、「高原駐屯模範大隊」の兵士たちに返信した手紙の中で、国境部隊は引き続き訓練と戦争への準備を強化し、国境を守る義務をしっかりと果たすべきで、同部隊には大きな課題と責任があると強調したと、中国共産党(以下、中共)の公式メディア、中国中央テレビが13日に報じた。

 これは、7月の習近平氏のチベット視察に続き、中国・インド問題に関する2度目の公式発表である。また、中共の王毅外相は、7月14日にインドのスブラマニヤム・ジャイシャンカル外相と会談した際に、2020年の中印国境での緊迫した状況の責任は、中国側にないと主張した。

 中印国境の状況は、2017年のドクラム事件(インドと中国軍が石を投げ合い、取っ組み合いをして衝突する事件)以降、緊張が年々増し、2020年6月にはガルワン渓谷でインドと中国の間で深刻な衝突が発生し、双方に死傷者が出た。最近は緊張関係が緩和してきたようだが、両軍の戦略配備には変化がなく、双方とも増兵している。

 米軍がアフガニスタンから撤退する前、戦略の要地として、首都カブールの北約60キロメートルに位置するバグラム空軍基地は、米国のアフガンでの最大で、装備が最も完備している軍事基地であった。

 米軍が基地から撤退した後、インドのメディアは、タリバンが政治・外交・経済の支援と引き換えに、同基地の使用権を中共に移管するよう交渉していると報じた。インド側は、中共が同基地をインド対策に使うのではないかと懸念している。

(翻訳・徳永木里子)