コンウェイ氏( CC BY-SA 2.0 , via Wikimedia Commons)

 ジョー・バイデン大統領は8日、トランプ政権時代の18人の当局者に軍事アカデミーの理事会からの辞任を要求したことで、教育を政治化していると非難する複数の反発を受けた。

 退陣を求められたのは、ドナルド・トランプ政権下の元ホワイトハウス顧問のケリアンヌ・コンウェイ氏や、元共和党大統領の下でホワイトハウス報道官を務めるショーン・スパイサー氏などだ。

 米軍事諮問委員会のメンバーであるコンウェイ氏は8日、バイデン氏が要求を出した後、「私は辞任するつもりはないが、あなたが辞任すべきだ」と答えた。

 空軍士官学校、陸軍士官学校、海軍士官学校の6人の将校が辞任を求められたと、ホワイトハウスが報じた。

 コンウェイ氏は、トランプ前大統領が任命した陸軍士官学校の諮問委員会の一人であり、バイデン氏が彼らの辞任を要求したことで、彼が国内で最も有名な学校を政治的に利用しているのではないかという懸念が高まっている。

 コンウェイ氏は、バイデン氏の動きが現実の問題から目をそらすものであると見ており、「あなたの決断は残念だが、複数の自業自得の危機に陥り、世論調査の数字が急落しているニュース周期から目をそらす必要があるため、理解できる。それらの危機は、新型コロナウイルス(中共ウイルス、SARS-CoV-2)の新規感染者の増加、落胆させる雇用統計、インフレ、南の国境を越えた記録的な量の麻薬などが含まれている。また、混乱とした致命的なアフガニスタンからの撤退により、数百人ものアメリカ人と数千人ものアフガン人同盟者をタリバンの支配下に置かれたままにしたことなど」と述べた。

 米陸軍士官学校の卒業生で、軍や家族の問題におけるトランプ氏のアドバイザーを務めたミーガン・モブズ氏は、「この偉大な機関は、今では党派的な行動によって制約され、乗っ取られている。これは悲しいことだ。大統領の正式な任命者を解任するという動きは、将来の政権にとって危険な先例となり、我々の制度を弱体化させるものであることは間違いない」と述べた。

 バイデン氏の行動は、海軍士官学校の理事会メンバーであるショーン・スパイサー元ホワイトハウス報道官からも非難された。スパイサー氏は8日、「バイデン大統領はアフガニスタンに残された困っているアメリカ人に関心を持たずに、代わりにトランプ氏が任命した海軍士官学校、ウェストポイント軍学校、空軍士官学校の人員を辞任させようとしている」と述べた。

ケリアンヌ・コンウェイ氏の手紙:

(翻訳・徳永木里子)