(イメージ:VOA)

 中国不動産業界で第2位の「恒大集団」の経営危機が表面化しました。

 ムーディーズ、フィッチ、S&Pグローバルの格付け世界3大手はこのほど、相次いで恒大の信用評価を2段階引き下げました。フィッチは、「格下げは何らかのデフォルト(債務不履行)の可能性が高いという当社の見方を反映している」としました。

 このようななか、その子会社で資金を集める役割の金融会社・恒大財富が顧客への払戻しを8日に停止したことがネット上で出回り、投資者に衝撃を与えました。

 払戻しを求めるため、河南省、江西省、四川省、上海市、重慶市、広州市などにある恒大の12支社に、10日、多くの投資者が押しかけました。深夜になっても帰らず、地面に横たわって休んでいた人もいました。取り戻さないと、今後の生活もできないという必死さが伝わってきます。

 翌日11日、広東省の深圳市には多くの投資者が集まり、跪いたり、車内にいる幹部に訴えたりしていました。

 恒大に対し、投資者のみが抗議しているだけではなく、賃金の未払いが発生し、賃金の支払いを求める抗議も6日と10日に起きていました。

 中国恒大は3000億ドル(約33兆円)あまりの負債を抱えており、もし破綻すれば、金融機関、サプライヤー、何百万もの住宅購入者の間で大規模な混乱が生じるとみられています。

(新時代Newsより転載)