アフガニスタンのアムルラ・サレー副大統領(Stefan Röhl, released by the Heinrich-Böll-Stiftung, CC BY-SA 2.0, via Wikimedia Commons)

 米共和党のリンゼー・グラム上院議員とマイケル・ウォルツ下院議員は27日、アフガニスタンのアムルラ・サレー副大統領と電話で会談した後、声明で、バイデン政権にサレー氏が率いるアフガニスタン政府を合法政府として、認めるよう求めた。また、タリバンの掌握が不法であることを認めるよう要求した。

 「ザ・ヒル」の報道によると、グラム氏とウォルツ氏は5日の共同声明で、「アフガニスタンのサレー副大統領と、反タリバン抗争運動の指導者であるアフマド・マスード氏と話した後、バイデン政権にこれらの指導者をアフガンの合法政府の代表として、認めるよう呼びかける。また、アフガン憲法がまだ存在しており、タリバンによるアフガンの掌握が不法であることを認めることを要求する」と述べた。

 アシュラフ・ガニー大統領が15日、アフガンの首都カブールを脱出した後、タリバンはカブールに進撃し、アフガンの掌握を宣言した。48歳のサレー副大統領は17日、ツイッターで「アフガニスタンの憲法に基づき、同国の臨時大統領として務める」と発表した。

 同氏はツイッターで、「誤解を防ぐために、アフガン憲法によると、第1副大統領は、大統領が不在、逃亡、辞任、または死亡した場合、臨時大統領になれる。私はまだ国にいるため、合法的な臨時大統領である」と述べた。声明ではまた、各国の指導者の支持を得て、合意に達するために彼らと接触していると述べた。

 現在32歳のアフマド・マスード氏はアフマド・シャー・マスード(Ahmad Shah Massoud)元国防相の息子である。父のマスード氏は1980年代のアフガニスタンで、反ソ抵抗運動の主要指導者の一人であった。現在、彼らが率いる部隊は、アフガニスタンのパンジシール谷でタリバンに抵抗している。

 英国のジョンソン政権は、タリバンをアフガンの合法政府として、認めることを拒否したと明らかにした。なぜなら、英国政府はアフガンが再びテロの温床になることを憂慮しているからである。

(翻訳・吉原木子)