光学顕微鏡で見た炭疽菌の胞子(CDC, uploaded by en:User:MarcoTolo, Public domain, via Wikimedia Commons)

 中国北京市で先日、1例の肺炭疽(たんそ)症が確認された後、山西省で15日、新たに9人が感染した疑いがあると伝えられ、関連情報が注目を集めている。

 毎日経済新聞によると、山西省文水県保賢村の村民が最近、手足に丘疹(きゅうしん)ができ、水疱になり、中心部が壊死して潰瘍状の黒い痂皮(かひ)を形成したほか、水腫やリンパの腫れなど皮膚炭疽と似たような症状が現れたという。村には同様の症状の人が9人いて、いずれも牛の飼育、屠畜、販売などの関連業務に従事している。現在、感染者は隔離治療を受けているという。

 山西省呂梁市の衛生健康委員会のスタッフは15日、「極目新聞」に対して、「今のところ、病気の原因はまだ明らかになっておらず、初めて症状が出たのは3日である」と述べた。

 炭疽病は山西省だけではなく、6月に遼寧省で炭疽の発症例が出た。7月初めに、寧夏回族自治区の銀川市にも炭疽が確認された。8月9日には、北京疾病予防センターが北京に来て、受診する肺炭疽の症例が報告された。

 これに対して、中国のネットユーザーは「数日前は北京に1人しかいないから大丈夫だろうと思っていたが、今朝目が覚めて、悲報が届いた」、「炭疽は恐ろしい伝染病だから、予防と治療を強化して、感染源を切断しなければならない。今年はいったいどうしたのか」、「2021年に、本当に生きているだけでいい」とコメントしたネットユーザーがいた。

(翻訳・吉原木子)