中印国境衝突中の中国兵士(ツイッター動画のスクリーンショット)

 中国公式メディアは1日の「八一建軍節(注)」に、昨年の東ラダックのガルワン渓谷で発生した中国軍とインド軍の衝突の動画を公開した。同動画はすぐにネット上で話題となった。

 48秒の動画には、中国の兵士が高所からインド軍を攻撃し、石を投げる様子が映っている。また、中国軍は膝まで水に浸かった状態で通り抜けようとしたところ、流れが急なガルワン川に転落する姿や、負傷した中国兵が川を渡り、逃げようとする姿も見られた。さらに、中国兵士らが死傷者と共に、洞窟などに避難する様子も映っている。

 中国共産党の機関紙「環球時報」の報道では、昨年のガルワン川での衝突を「インド軍が中国軍を包囲攻撃」と主張した。しかし、中国公式メディアが公開した動画では、中国軍が高所から石などでインド兵を攻撃している様子が映っている。これに対して、国際問題アナリストのサンベル・シンク・ランホトラ氏は、「中国軍は高地の優勢を持っているのに、インド軍が不利な地形からどうやって中国軍を『包囲攻撃』することができるのか」と問いかけた。

 ランホトラ氏は「中国が昨年の衝突事件を扇情的に説明して自己満足し、自分たちのために架空の勝利の絵を描いている一方で、インドはこの地域における中国のいかなる脅威にも対処するために時間外労働をしている。少なくとも5万人のインド軍がチベットと接する北部国境地帯に移動し、同地域の総兵力は20万人をはるかに越えている」と分析した。

 注:「八一建軍節」、8月1日は中国人民解放軍(PLA)創設記念日で、中国共産党の祝日。1927年8月1日、南昌蜂起を機に人民解放軍が創設されたことを記念する。

(翻訳・吉原木子)