(ツイッター動画のスクリーンショット)

 中国河南省は17日から連日、暴雨に見舞われ甚大な被害を受けました。

 同省の21日夜の発表よると、省内で25人が死亡、7人が行方不明となり、計124万7000人が被災しました。報道によると、同省で甚大な被害を受けた鄭州市は19日20時~20日20時までの1日の降雨量は552.5mm、17日20時~20日20時の3日間の降雨量は617.1mmで、同市の年間平均降雨量640.8mmに迫りました。

 同市のダムと川の水位も警戒線を越え、人や車が洪水に流され、浸水した五号線の地下鉄の車内に500人あまりの乗客が閉じ込められるなどの災難に見舞われました。

 しかし、これは天災だけがもたらしたものではなさそうです。後に出た情報によると、鄭州市当局はダムの放流の際、事前に通知しなかったことが浮上しました。これは人命を軽視する中共政権の本質の表れとも言えます。

 米ラジオ・フリー・アジアの21日付の報道によると、鄭州市防災サービスは、21日の午前1時に、「鄭州常荘ダムにて7月20日午前10時30分、下流に放流し、21時34分の水位がこの日の最高水位より70cm低くなった」と発表しました。

 これを受け、同市の被災者は「(洪水が)1時間で急にあんなにひどくなることはありえない。 多くの人が準備をしていなかったため、地下鉄さえも閉鎖されなかった」と述べ、政府は放流する前に警告しておらず、地下鉄は通常通り運行していたため、死傷者が出たと指摘しました。

 同記事によると、鄭州市の市政府の発表は地下鉄乗客の被災状況をできるだけ避けており、この豪雨を「5000年に1度」と表現し、天災と強調していました。被災市民はSNS上で、自身の体験と目で見た現状から、当局の発表した死亡者数を信じておらず、さらに多いと主張しています。

 SNS上の動画から、鄭州市の市中心の道路はわずか40分で洪水に飲み込まれており、同市の洪水は連日の暴雨によるものではなく、他の突然の原因によるものだったと考えられます。

 放流のあったダムは同市の高速道路・西4環路までわずか2km、市の中心地まで約6kmという近さです。

(新時代Newsより転載)