タイ保健省は11日、同国医療従事者618人が中国シノバック製ワクチンを2回接種した後、新型コロナウイルス(中共ウイルス、SARS-CoV-2)に感染したと発表した。当局は、保護を強化するため、彼らに別のワクチンの3回目接種を行うかどうかを検討している。

 タイ保健省の4月から7月までのデータによると、シノバック製ワクチンを2回接種した67万人以上の医療従事者のうち、618人が新型コロナウイルスに感染し、看護師1人が死亡、1人が重体、その他多くの人が重症になったとロイター通信が報じた。

 タイの専門家グループは、医療従事者に別のワクチンを3回目に接種することを提案した。英アストラゼネカ(AZ)製ワクチン、或いはメッセンジャーリボ核酸(mRNA)ワクチンになるだろう。タイ政府は12日に同提案に関する検討を開始した。

 インドネシアでも、6月に中国製ワクチンを2回接種した後、少なくとも10人の医師が死亡したと報告した。インドネシア政府は9日、医療従事者に米モデルナ製ワクチンの追加接種を決定した。
米メディアCNBCは7日、世界にはワクチン接種率・感染率の高い国が6カ国あるという分析結果を発表した。そのうち、アラブ首長国連邦、セイシェル、モンゴル、ウルグアイ、チリの5カ国は、中国シノバック製ワクチンを多く使っている。

(翻訳・徳永木里子)