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 2020年6月30日、中国の新華社通信によると、中国共産党は全国に468.1万の支部がある。

 支部ごとに書記(注)が1人いるとすれば(実際には副書記が1人以上いる)、全国には468万1000人の共産党委員会書記がいる。書記の仕事はフルタイムで、管轄下の中国人を洗脳教育し、言論や行動を監視する役目である。つまり、儲けが出ないわけだ。

 書記1人あたりの収入、保険、年金、事務費諸々が年間10万元(中国共産党の書記には汚職や収賄などが付き物であることを想定し、10万元は最低限度)約152万円だと仮定すると、書記のみの年間支出で4681億元(約7兆1千億円)になる。

 香港中文大学の郎咸平教授は、14億人の中国国民の医療費が1年で4875億元(約7兆4千億円)になると見積もった。2008年に発生した四川大地震の経済的損失は、約8451億元(約12兆8千億円)だった。

 つまり、書記に支払っている費用だけで中国国民ほぼ全員が無料で医療を受けることができるということだ。あるいは中国が2年に1度、四川大地震規模の経済的損失を被っていることに等しい。

注:書記とは記録する職であるが、中国共産党においては最高幹部を指している。習近平は中国共産党中央委員会総書記で、つまり国家の最高指導者に当たる。

(翻訳・柳生和樹)