被害された福建省武夷山市(ツイッター動画のスクリーンショット)

 中国共産党創立100周年を迎える最中、中国各地で洪水が多発している。28日、集中豪雨により、多くの市町で深刻な洪水が発生し、多くの家屋が流された。公式メディアによると、現在、中国の計23の河川で警戒水位を超えた洪水が発生しているという。

 各地の気象局の発表によると、28日8時から29日8時にかけて、黄河南部や湖南省北部で豪雨が降り、大渡河(だいとが)、烏江(うこう)、黒竜江、ウスリー川など23の河川で、警戒水位を超えた洪水が発生したという。福建省気象局は、28日から7月1日にかけて、豪雨の黄色警報(注)を発令した。24時間の降雨量は50~120ミリ、局地的には150ミリ、1時間あたりの最大降雨量は80ミリになる見込み。

 27日17時から28日10時まで、江西省北東部の信江の上・中流域で豪雨が続き、流域の平均降水量は132.4ミリとなった。27日から重慶市の一部地域で大雨が降り始め、地元の洪水防御の緊急対応が開始された。27日午後11時、黒竜江省黒河の水位は98.55メートルに達し、警戒水位を2.55メートル上回った。

 湖南省益陽市気象局は28日午後8時59分、豪雨の赤色警報を発令し、地方では大雨による山津波、地滑り、土砂崩れ、都市部の浸水などの災害に備えるよう呼び掛けた。

注:中国の警戒信号のレベルは、一般的に気象災害がもたらす危害の程度、緊急度、展開状況に応じて、Ⅳ(一般)、Ⅲ(軽度)、Ⅱ(重度)、Ⅰ(特に重度)の4段階に分けられ、青、黄、オレンジ、赤の順に表示される。

被害された福建省武夷山市(ぶいざん-し):

被害された江西省上饒市(じょうじょう-し):

被害された湖南省益陽市桃江県(とうこう-けん):

(翻訳・徳永木里子)