米連邦下院ダグ・ランボーン議員(Public domain, via Wikimedia Commons)

 米宇宙軍の第11宇宙警戒隊の指揮官であるマシュー・ローマイヤー中佐は14日、自費で出版した新書を宣伝するポッドキャストに出演した際、米軍でマルクス主義のイデオロギーが蔓延していることへの懸念を表明した。ローマイヤー氏の著書は『Irresistible Revolution: Marxism’s Goal of Conquest & the Unmaking of the American Military(意訳:抑え切れない革命:マルクス主義が目指す征服と米軍の崩壊)』というタイトルの本である。同書は16日にアマゾンでベストセラーになった。

 その直後、同氏は第11宇宙警戒隊の指揮官を解任された。空軍のスポークスマンは当時「この決定は、ローマイヤー中佐の最近のポッドキャストにおける公開評論に基づいている」 と述べた。

 これを受け、共和党の連邦下院議員23人は、同氏の即時復職を求める共同書簡を国防総省に送った。議員たちは手紙の中で、「ローマイヤー中佐をすぐに復職させることを求める。彼の観点に賛成するかどうかにかかわらず、如何なる理性的な米国人も、批判的人種理論(Critical Race Theory)に対する彼の冷静な批評を検閲できない」と述べた。

 また、ダグ・ランボーン議員は「国防総省で批判的人種理論に根ざした教育や議論が急増していることをますます心配する。マルクス主義のイデオロギーは、人種的な偏見と集団的な罪悪感を教えている。そして、米軍で教え込まれ、広まっていくという事実に私は不安を感じている。ローマイヤー中佐は、国防長官の意見を聞き、左派の過激主義に立ち向かって反対している。彼の勇気は賞賛されるべきだ」と述べた。

(翻訳・徳永木里子)