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 2月28日現在、シノバック製ワクチンを接種した後、世界で56人が死亡した。今回の調査では、中国の医療従事者もシノバック製ワクチンに疑問を持っていることが明らかになった。

 中国の公式雑誌「中国ワクチンと免疫」2日に公開した調査結果によると、中国の公務員は武漢肺炎(新型コロナウイルス感染症、COVID-19)のワクチン接種に抵抗を示している。研究者たちは、中国の3,000人以上の公衆衛生関係者を対象に調査を行ったところ、北京の公務員のうち、ワクチン接種を志願した人は74%以下であった。また、今回の調査で、公務員の教育水準が高いほどワクチン接種への意欲が低いことが判明した。

 同調査が発表された直後、香港衛生署は2月28日付で、世界でシノバック製ワクチンを接種して死亡した人が56人だと公表した。 3月に入ると、香港でも同ワクチンを接種した3人が相次いで死亡した。そのうち一人は、接種前は健康で、入院時にもアレルギー症状はなかったが、接種した4日後に急死した。

 現在、中国では人口の3.56%しかワクチンを接種しておらず、アメリカ、イスラエル、イギリスだけでなく、EUよりもはるかに接種率が低い。今年の夏までに人口の4割が接種を完了することを目標として、中国当局は宣伝を強化している。

 ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)の関連報道では、「中国メディアは、外国の元首が率先し中国製ワクチンを接種する様子をわざわざ報道しているが、中国の習近平国家主席も李克強首相もまだ腕を伸ばしていない」と中国の指導者が接種していないことに言及した。

(翻訳・徳永木里子)