アルバニアの教授や記者であるOlsi Jazexhi氏(イメージ・YouTubeスクリーンショット)

 中国外国特派員協会(FCCC)は1日発表した年次報告書で、中国共産党が昨年、中国国内の外国人記者への取り締まりを強化していることを明らかにした。これを受け、駐中欧州連合代表部は2日、中国共産党憲法と国際法を尊重し、民衆が情報を受信・発信する自由を守るよう中国共産党に呼びかけた。

 同報告書によると、過去3年間、中国にいる外国人記者の待遇が全く改善されていない。それどころか中国共産党はあらゆる行政手段を利用し、新型コロナウイルス感染症(武漢肺炎、COVID-19)の流行抑制という理由で、外国人記者の仕事を制限し、ひいては完全に入国禁止するなど、脅迫あるいは嫌がらせをした。

 また、中国共産党は外国人記者のビザに追加の制限を設けた。例を挙げると、外国人記者は一般的に1年おきにビザ更新されるが、2020年に少なくとも13名の記者が6ヶ月以内のビザしか発給されなかった。さらに、ビザ取得の拒否、延長制限、あるいは既存のビザの取り消しなどが頻発している。それだけでなく、外国人記者の家族や中国人の同僚、取材を受けた中国人も脅迫や脅威を受けている。

 以上のことを踏まえて、駐中欧州連合代表部は2日の声明で、外国人記者が国境を越えて情報を発信し、EUと中国の相互理解を直接に促進する重要な役割を果たしていることを強調するとともに、中国共産党に対し、自国の法律および国際法に基づく義務を果たすよう求めた。

(翻訳・徳永木里子)